東トルキスタン独立記念行事と記念講演「ジューンガル帝国の興亡:新疆はいかにして清朝の領土になったのか」講師 宮脇淳子 : 日本ウイグル協会

1933年と1944年の11月12日に、二つの東トルキスタン共和国は独立宣言をしました。この二つの東トルキスタン共和国はどちらも短命で終わりましたが、中国の圧政下にあるウイグル人にとっては、今でも民族の象徴的な存在であり続けています。
この日を記念して、日本ウイグル協会主催の記念行事を行います。

東トルキスタンが本格的に中国の領域となったのは、18世紀の清朝による支配以降になります。それ以前17世紀から18世紀までこの地域を治めていたのは、オイラト部族連合によるジューンガル帝国であり、清朝との攻防を繰り返し、滅亡していきました。
今回は中央ユーラシア草原の遊牧民の歴史についての研究者である宮脇淳子氏をお招きし、現在も東トルキスタンの地域が中華人民共和国の領土とされている、その歴史的起点を学びたいと思います。

皆様のご参加とご協力、よろしくお願い致します。

※チラシはこちら。
2012年11月11日(日)東トルキスタン独立記念行事(959KB)
http://uyghur-j.org/image/20121111.pdf


「2012年東トルキスタン独立記念行事」
http://uyghur-j.org/news_20121111.html
【日時】11月11日(日) 18:30 – 21:00
【会場】文京シビックセンター 5階 会議室C
(東京都文京区春日1−16−21)
【内容】
独立記念行事 18:30〜19:00
記念講演 19:00〜21:00 (質疑応答を含む)
【講師】宮脇淳子氏 
【演題】「ジューンガル帝国の興亡:新疆はいかにして清朝の領土になったのか」
【参加費】1000円(日本ウイグル協会会員500円)*事前申込みは不要です。
【主催】日本ウイグル協会

【講演要旨】
モンゴル系最後の遊牧帝国ジューンガルは、17世紀後半に今のモンゴル国西部から新疆北部、カザフスタンに広がる大帝国を築き、帝政ロシア清朝に脅威を与えた。18世紀中葉、ジューンガル帝国が支配層の継承争いから内部分裂したのを好機として、1755年、清の乾隆帝満洲軍とモンゴル軍を動員し、ジューンガル帝国を滅ぼした。1759年、ジューンガルの支配下にあった天山山脈の南のイスラム教徒を征服した清は、天山北部のジューンガルの故地と併せて、これを新疆(新しい領土)と呼んだのである。

【講師プロフィール】
1952年和歌山県生まれ。本名 岡田淳子京都大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専攻は東洋史。大学院在学中から、岡田英弘からモンゴル語満洲語・中国史を、山口瑞鳳(現東京大学名誉教授)からチベット語チベット史を学ぶ。
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員をへて、現在、東京外国語大学非常勤講師。
長年、朝日カルチャーセンター・新宿で、中央ユーラシア草原の遊牧民の歴史と、岡田史学を継承した新しい中国史を講義してきた。
著書に『真実の中国史[1840-1949]』、『モンゴルの歴史』、『世界史のなかの満洲帝国と日本』、『最後の遊牧帝国』、『朝青龍はなぜ強いのか?』、共著に『中国美女の正体』、『中央ユーラシアの世界』、『清朝とは何か』などがある。

宮脇氏のサイト : 岡田宮脇研究室
http://www10.ocn.ne.jp/~okamiya/index.html